日経225先物のシステムトレード

日経225先物取引の知識について ~日経225先物取引とは?、日経225先物の取引方法、日経225先物取引のポイントなど~

日経225先物取引を、システムトレードによって行うことのメリットは、極論にはなりますが、システムに『お任せ』することでもたらされる恩恵であると言えるでしょう。例えば、長距離旅行をする際、自分で車を運転して行くか、列車で行くかの違いと考えれば、分かりやすいのではないでしょうか。

「自分で車を運転する」のは、ドライバーにスピードや注意の払い方といった判断が委ねられているという点で、自己裁量トレードです。「列車で行く」のは、切符を購入して電車に乗っていれば良いという点で、システムトレードになります。その相違点としては、システムトレードのメリットは何でしょうか?

まず、時間を自由に使うことができます。システムトレードを利用することで、ご自身の本業が忙しくても、取引が可能です。さらに、銘柄選別などの勉強に使う時間が要らないと言えます。時間があまりない人には最適です。特に、デイトレードの場合には、その傾向が顕著でしょう。

また、個人差が出ないということも挙げられます。冒頭の例でお話するならば、車で、どれ程安全に早く目的地に到着するかは、運転手の技能、熟練度、経験による部分が多いと思います。一方、列車(システム)の場合は、その列車に乗った人は、全員同じ時間に到着します。つまり、個人間の差が発生しないというわけです。

システムトレードを導入するための知識は必要です。しかし、一度自分に合ったシステムを採用してしまえば、あとは、その通りに取引していけば良いという意味では、自己感情に左右されずに、安定した日経225先物への投資が可能となると言えるでしょう。

日経225先物取引にシステムを導入することのデメリットについてですが、それは、主に、2つのことが挙げられます。

ひとつは、システムトレードそのものを作成することが困難であるということです。しばらく放置していても、勝手にプラスのシグナルを出してくれるシステムを構築することが容易でないのは、当然のことです。そのため、現在では、システムに通じている投資家が作成したシステムが、インターネットなどで公表されていたり、販売されていたりします。そのシステムを利用することによって、自分でシステムを作成する時間を取られずに済む一方、最近は、いろいろな視点から投資をする人が増えたため、その数の多さに、何を選べばいいのか混乱してしまうという難点もあります。

もうひとつの欠点は、システムトレードを継続することが難しいということです。継続するということは、システムトレードにとって、生命線とも言える程、重要になってきます。その理由は、ずっと続けることを前提に、システム所定の目標達成を目指していく設計になっているためです。日経225先物取引を始めてから、自分にとって都合の悪い時にはお休みしていたとしても、最終的に、目的地に到着出来るというのは、少しきつい表現になりますが、甘い考えだと思います。

システムトレードを継続していく難しさには、大きく分けて、二つあります。ひとつは、一定の作業を継続する難しさです。そして、もうひとつは、システムの成績があまり良くない時にも、実行し続けることの難しさということになります。

日経225先物を取引するにあたって、システムを導入することによって得られるメリットも大きい反面、そのシステムを継続しなければ効果が出ないという点には注意が必要です。継続と聞いただけでは、ぴんと来ないかもしれませんので、具体的にお話しようと思います。

まず、一定の作業を継続することには、難しさがあります。シグナル通り注文を出すという単純作業を、ずっと続けられるかどうかということになりますが、これは、考え方しだいです。投資活動を、あくまでも仕事のひとつと割り切れば、本当は、それほど問題はないはずです。

資産を増やすという行為なので、性質は、仕事に近いと言えます。どんな仕事でも、好奇心が満たされる業務についている人ばかりではないと思いますし、どんな立場の人も、普段やることのおおよそは、決まりきったことを繰り返していることが多いはずです。 しかも、日経225先物をシステムトレードする場合、1日2回程度注文を出すのみで、時間に換算すれば、10分程度で済むことです。ところが、意外とそれが出来ないのは、お金を稼ぐ人がプロとすれば、プロ意識の欠如と言えるでしょう。

一方、完全にシグナルの通りに、間違いなく注文を出せるかというと、意外に、ミスが起きたりもするものです。実際に、毎日、マーケットにいる人でも、ある程度ケアレスミスは避けられないと割り切っている人がいるほどです。

もう一つの困難は、投資に対して、ゲーム感覚の楽しみを期待しているために、実際の単調さに耐えられなくなってしまうということです。日経225先物のシステムトレードにおいては、個別株への投資のように、たくさんの銘柄から掘り出し物を探り当てるというような楽しみはありません。また、ギャンブルチックな興奮や刺激が少ないことは事実です。むしろ、肝心なことは、地道な利益の積み上げです。しかし、ゲーム的な快楽は、他に求めれば済むのではないかと思います。

日経225先物取引において、導入したシステムの成績が、あまり好調でない時、継続できずに、脱落するというケースも多いようです。これはもったいない話だと思います。まさに、この点が、日経225先物のシステムトレードで成功するかどうかの分かれ目になります。結論から申し上げると、継続出来るか否かは、主に2つの要素で決定されます。

ひとつは、余裕ある資金で実行しているかどうかです。少し負けてしまったら、追証が発生するというような資金のポジションでやっていては、長期に続けられるはずがないと思います。むしろ、必要と考える額以上に、たっぷり資金を準備するくらいで丁度良いでしょう。精神的余裕の基となって、運用をよい結果へと誘導することができます。

二つ目として、どれくらいの覚悟と信念を持ってやっているかです。投資活動というのは、心理戦的な側面が強いものです。迷った途端に負けの影が射して、右往左往すると、負けの道へと突き進んでゆくことになるでしょう。

投資の理想を挙げるならば、高台の神社へと石段を一段ずつ昇って行き、目標の本殿に到達するパターンです。しかし、千変万化の市場を相手としている以上は、当然、下りの階段にも差し掛かることもあります。常に勝つということなど、望むべくもありません。昇り階段と下り階段が交互にあって、いくつか乗り越えるうちに、ふと振り返ると、出発した地点から高いところにいることに気づくというイメージです。

負けは、避けることのできないことという意味において、負けを自分自身にどう納得させるかということも、非常に重要なことなのです。「負けは必要な経費である」という考え方は、賢明な捉え方と言えます。負ける度に、疑心暗鬼にならなくてもすむからです。

日経225先物のシステムトレードにおける年間利回りについて、ここで、詳しく見ていこうと思います。システムトレードにおいて、設計値通りの年間利益が発生した場合の利回りを、3つの資金レベルで実行した場合について、ここでは試算してみます。日経225先物を、1枚ずつ売買した場合になります。

まず、瀬戸際ギリギリでの運用パターンについて、見てみましょう。極端な例になりますが、運が良く、良いスタートさえ切ることが出来れば、先物1枚分の証拠金(約40万円)だけで、スタートしてそのままということもあります。仮に、年間設計利益を200万円として、その利益がもし実現したら、スタート資金40万円で出た利益が、200万円なので、年間利回りは500%という、とんでもない数字になります。しかし、これは、あまりおすすめはできません。理由としては、負けて証拠金が足りなくなってしまった時点で、取引がリタイアとなる公算が大だからです。

次に、理論値運用のパターンについて検証します。1枚分の証拠金約40万円に、過去における最大のドローダウン110万円程度を加えて、計150万円で運用スタートするケースについて考えます。理論的には、十分やっていける資金水準だと思います。この場合についての利回りも、150万円に対しての利益200万円であれば、計算すると、100%を超えてきます。これは、一般的なの運用の常識からすると、とても高い利回りということになります。

最後に、安全運用のパターンについて見てみます。例えば、ひとつの基準として、最大のドローダウンの2倍以上プラス証拠金、つまり、300万円以上を資金にするという運用です。この倍でも、資金300万円に対して、利益が200万円であれば、利回りは66%という、十分に高いレベルとなります。この方法は、精神的な安定をもたらしてくれます。

人によっては、300万円のうち、実際証拠金に使うのが1枚分(約40万円)だけだと、残った資金がもったいないと考え、つい多くの枚数を仕掛けたくなるかもしれません。しかし、これこそが、まさに個人投資家が陥ってしまいやすい負けパターンである、オーバートレードなのです。

日経225先物の1枚の継続売買に、多過ぎるかのように見える300万円の資金を準備したとしても、十分過ぎるほどの利回りを期待できる可能性があります。日経225先物を運用する際には、あまり欲は出し過ぎずに、冷静に実践できるような環境を構築していくこと(つまりマネー・マネジメントすること)が、重要な鍵になるのです。

日経225先物に個人で投資している方の中には、自分なりにルールを設定して取引している方も、多いのではないでしょうか。RSI、一目均衡表、ボリンジャーバンド等、さまざまなテクニカル指標も、現在は豊富に、使い勝手が良い形式で手に入れることができるようになりました。うした指標に、自分なりの条件設定をしたトレードをするという方法もあります。また、四季報などで研究して、自己ルールを決めて取引をするという伝統的な方法もあると思います。

どんな場合でも、ルールを決めて、それに従った取引をするのであれば、これをシステムトレードと呼ぶのではないかという議論があります。しかし、実際には、こういった方法と、本来のシステムトレードを明確に区分する決定的な相違点があります。

それは、過去のデータにさかのぼった上での確率的な裏付けが、どの程度あるかという点です。もちろん、将来の株価動向を正確に予測するのは困難なことです。しかし、少なくとも、過去はどうだったかを知った上でトレードすることは、とても重要です。数字的把握、例えば、勝率は何%で、どのくらいの期間続けた場合、いくらの損益が出ていたのか、調子が悪い場合、どの位の損失を覚悟するかなどについて、しっかりと知ることは、心理的動揺を防ぐ意味でも重要です。

とはいえ、確率的な把握の必要性は、頭では理解していても、現実には実行出来ない事情もあり得るでしょう。過去の発症例が少な過ぎたり、データが見つからなかったり、株価として存在しても、出来高が少なく、実際に取引出来たのか疑問のある場合もあり、個別銘柄では対応できないものも数多くあります。

日経225先物取引において、自己裁量によって利益を出し続けるには、それなりの才能が必要です。その一方で、特別な才能を要しないのが、システムトレードです。ただし、自己裁量での自分の限界を認識して、システムトレードを選択する決断力と、それを実践して継続していく意志の力という才能は必要になります。

日経225先物を、システムトレードによって取引する際ですが、そのシステムを構築するためには、日経225先物のデータ取得を行う必要があります。日経225先物は、3月・6月・9月・12月限月というように、1年間で、中心となる限月が、4回も変わります。そのため、常に、データを連続的に保存していく必要があります。

金融のデータといえば、YAHOOファイナンスが頭に浮かぶ方が多いかもしれません。しかし、残念なことに、このサイトでは、日経225先物のデータは扱われていません。そのため、別の情報ソースが必要です。データを扱うサイトでは、会員登録が無料のところもあれば、有料のところもあります。自分が気に入ったものを選ぶことをおすすめしますが、ここでは、定評のあるデータサイトを例に挙げて、ご紹介しようと思います。

「225ラボ」というサイトがあります。ここでは、1990年1月~直近までの、日経225先物の4本値データが取得することができます。ザラ場におけるデイトレードシステムを構築する必要がないということであれば、これで十分ではないかと思います。ちなみに、出来高データはありません。

1分足から、60分足のデータも取得可能です。しかし、期間が2005年からであるため、やや短く、デイトレードシステムを長期間で検証したい方にとっては、少し物足りないかもしれません。そうは言っても、これで、日経225先物の4本値データを取得出来ます。これにより十分検証作業が可能となります。トレードの対象銘柄が1銘柄ですので、よほど複雑にシステム構築をしないということであれば、エクセルだけ使用すれば、実用に十分耐えられるシステムを構築することが出来ると思います。

その後は、有効な売買ルールを探す検証作業を行うことになるでしょう。ただし、やみくもな検証作業を行っても、意味がありません。定番の関連本や、ウエブサイトなどで情報発信している人の案を、ご自身でも検証してみるところからスタートするのが良いのではないでしょうか。

日経225先物取引のリスクをコントロールするための方法のひとつに、ロスカット(損切り)があります。ロスカットは、一般的に、損失の増大に歯止めをかける意味においては、有力な手段です。

システムトレードの場合、ポジションの保有期間を「1日」という単位に細分化して、「1日」ごとに決済することで、区切りをつけるルールになっています。ですから、当然、損の場合においても、1日単位で確定させます。言い換えると、「損切りがビルトインされているシステム」ということです。

ロスカットには、損失を限定することが出来るという利点があります。しかし、当然欠点もあります。最も重要な要素というのは、勝率を引き下げることです。日々の損益は、ロスカット設定がない場合のパターン(勝ちと負け)に、ロスカットの要素を加えて、次の5つのパターンに分かれます。

1)ロスカット設定に関係なく勝つケース
2)ロスカット設定に関係なく負けるケース
3)ロスカットを設定したがために、本来は勝てる日であるのにも関わらずロスカットに引っ掛かって負けるケース
4)本来小さな負けですんだものが、ロスカットにより損が大きくなるケース
5)本来大きな損をこうむったものが、ロスカットによって損を限定できるケース

ロスカットによる最大の利点は、上記の5)のケースです。そして、欠点は、4)のケースに加えて、3)のケースとなります。結局、功罪相半ばするということです。

最終的に、システムの収益性がどう変わるかによって判断することになりますが、ロスカットの価格設定をどうするかが、非常に難しい点です。ロスカットを設定しようという場合は、日経225先物取引における収益や資産運用計画に合わせて、数字を緻密に計算して設定することも必要になってくるでしょう。ご自身の精神安定剤的な意味合いに重点を置いて、「1日にこれ以上は負けたくない」という基準で設定することも、ひとつの考え方としておすすめします。